- カーペット洗浄
- 2022.12.09 金
オフィスのカーペット清掃を汚れ別(黒ずみ・シミ等)に紹介
床材にカーペットを使用されているオフィスが増えた現在。
その多くの企業様が、カーペットの清掃を外部に委託しています。
それは、カーペットの繊維や製造方法に合わせた清掃が必要であり、誤った清掃方法を行うとカーペット自体を損傷する危険性があるためです。
カーペットを好む企業様が増えていますが、清掃の手間がかかるというデメリットもあります。
この記事では、オフィスのカーペット清掃の方法について、黒ずみやシミなどの汚れ別に紹介します。
オフィスのカーペットを清掃する必要性
カーペットを敷いているオフィスにおいて、定期的なカーペット清掃は必須になります。
普段の掃除を行わなければカーペットが黒ずんでしまったり、シミが目立ってしまったりと美観が損なわれてしまいます。
また、きれいに見えたとしても、カーペットの繊維の奥に汚れが溜まっているケースが多く、ハウスダストやアレルギーなどの衛生面の問題が発生します。
カーペットはオフィスを彩るだけではなく、吸音・遮音性などの機能性のメリットがありますが、汚れや素材に応じた清掃を行わないと繊維を傷めてしまい、メリットを発揮できません。
誤った清掃は衛生面においても悪影響になりかねませんので、オフィスのカーペットにておいて適切な清掃が大切になってきます。
オフィスのカーペットを清掃する頻度
オフィスの使用目的によって清掃の頻度は変わります。
たとえば、お客様と商談を行うオフィスでは入り口の出入りや歩行の行き来が多くなるので、清掃の頻度を高くする必要があります。
また、土足でオフィスを使用する場合もカーペットの繊維の奥に泥や砂が溜まりやすくなるので、定期的な清掃が必要です。
反対に、土足でなかったり、オフィスを使用する人数が少ない場合でも、清掃は必要がありますので、使用目的に応じて頻度や適切な清掃を選びましょう。
オフィスのカーペットに付着する汚れの種類
カーペットの汚れは単なる土砂汚れだけではなく様々です。土砂汚れに対しては掃除機を使った方法が効果的ですが、シミや黒ずみに対してはあまり意味がありません。
また、水溶性の汚れ、もしくは油溶性の汚れの違いで掃除の方法が異なります。
カーペットに付着した汚れが、どのような汚れなのかを判別するには、汚れに対する知識が必要不可欠になってきますので、カーペットの主な汚れと清掃方法について詳しくご紹介します。
固形の汚れ
主な固形の汚れとして、土や毛髪、ホコリなどがあります。
固形の汚れは基本的に掃除機を使った除塵が有効ですが、ガムのような粘着質の汚れには専用のクリーナーとへらやケレンといった清掃道具が必要になります。
シミ
コーヒーやジュースをこぼしてカーペットに付着してしまったシミは何よりも放置しないことが大切です。
時間が経過すると共にシミが頑固に固着してしまい、専用のクリーナーを使っても除去することが難しくなってしまいます。
シミの種類に合わせたシミ取りの方法
カーペットに付着したシミは適切な方法で行わないとシミがとれず、カーペットの繊維を傷めてしまう可能性があります。
また、インターネットの記事では様々なシミ取りの方法が紹介されており、中には漂白剤や重曹を使って掃除を行う方法があります。これらはカーペットの種類や状態によっては厳禁であり、リスクを伴います。
当記事ではなるべくカーペットを傷めず、安全にシミを取る方法をご紹介します。
カーペットのシミは主に水溶性と油性に分けられる
水溶性と油性では方法が異なるため、シミ取りの作業を行う前にシミが水性か油性なのかを把握することが大切です。
水溶性 | コーヒーや紅茶、醤油など |
脂溶性 | 油性マジック、食用油、口紅など |
シミが水溶性か油性なのかを判断する方法は、まず固く絞った雑巾で優しくシミの表面を叩きます。濡れた雑巾の表面に汚れが確認できれば、雑巾に含んだ水に汚れが溶けていると判断できます。この場合は水溶性のシミとなります。
反対に、雑巾の表面に汚れがあまり付着しない場合は油性である可能性が高くなります。
水溶性のシミを取る手順
用意するもの
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水(できればぬるま湯。冷水や熱湯はカーペットを傷めるので使用しない)
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雑巾(最低でも2枚用意)
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霧吹き
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中性洗剤
シミを取る手順
①常温、または約30度のぬるま湯でシミを湿らせる。
コツとして、霧吹きを使ってシミの外側から内側に向かって水を噴射するとシミを広げずにシミ取りを行う事ができます。
逆に言えば、シミの真上から水を噴射してしまうと、噴射した水と水溶性のシミが反応して汚れが広がってしまうので注意が必要です。
②固く絞った絞った雑巾に中性洗剤を数滴つけてシミを叩く。
カーペットをゴシゴシと擦らずに上からやさしくシミを叩くことでカーペットを傷めずにシミを取ることができます。
また、水を噴射したときと同様に、外側からシミを取っていくことでシミを広げずに済みます。
③シミが取れたら、水に濡らした雑巾で洗剤を拭き取る。
カーペットのシミが取れても洗剤が染みこんだままではカーペットの繊維を傷める原因になってしまいます。
シミを取ったあとには必ず、洗剤をつけていない雑巾を濡らして絞り、カーペットについた洗剤を拭き取ります。
油性のシミを取る手順
用意するもの
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水
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雑巾
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ブラシ(ハンドブラシ、歯ブラシなど)
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油性用のシミ取りクリーナー
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中性タイプのシミ取りクリーナー
シミを取る手順
①専用のクリーナーで除去をする
漂白剤やベンジンなどでも場合によっては除去可能ですが、安全性が高く余計な場所に洗剤をつけずにシミ取りができる専用のクリーナーをご用意することを推奨致します。
油性専用シミ取りクリーナーを使う場合は水を霧吹きで噴射するときと同様にシミの外側から中心部に向かって吹き付けます。
このとき、クリーナーで濡らしすぎないように少しずつ吹きかけてください。
クリーナーを吹き付けたあとは、乾いた雑巾の上からブラシでやさしく擦って汚れを除去していきます。
②油性のシミが取れたあとは必ず中性のクリーナーと水でリンスを行う
シミが取れたことを確認できたら、油性専用のクリーナーをかけた箇所に中性のシミ取りクリーナーを吹きつけ、雑巾で拭き取ります。
油性専用のクリーナーと同じメーカーから、中性のクリーナーが用意されているので、必ず揃えましょう。
中性のクリーナーを使用したあとは洗剤のついていない、濡らした雑巾で中性のクリーナーを拭き取ります。最後に乾いた雑巾でやさしく水分を拭き取ればシミ取りは完了となります。
黒ずみ(けもの道)
上記の写真は「けもの道」と呼ばれる黒ずみはカーペットの上を歩行することでできる汚れです。
ホコリや土砂、靴裏や足裏についた皮脂が原因となってカーペットに黒ずみが発生します。
ホコリや土砂は掃除機にて除去は可能ですが、皮脂やその他の油汚れは弱アルカリ性の洗剤にて油を分解する必要があります。
プロが行うカーペット清掃は各汚れを確実に除去する
清掃のプロは広範囲のカーペットや汚れがひどいカーペットを日々きれいにしています。オフィスによって汚れ方は様々なので、適切な清掃方法を選びつつ、専用のポリッシャーやクリーナーを使用していきます。
①除塵作業
オフィスのカーペットに付着した土砂やホコリには掃除機の使用が効果的です。土足の場合は特に多くの土砂が付着してしまうので、定期的な除塵が必要です。
土足、または出入りが多い場合は目安として週1回程度は掃除機をかけるといいでしょう。
四方から掃除機がけ
カーペットには繊維があるため、一方向だけで掃除機をかけても繊維に絡まった汚れは残ってしまいます。
ポイントは一カ所を往復しながら掃除機をかけることです。毛流れに逆らってゆっくりと往復することで奥に入り込んだ汚れが取れて、仕上がりがよくなります。
このとき、カーペットに掃除機を強く押し当てないように注意しましょう。
力をいれてしまうと繊維が潰れてしまい、奥に入り込んだ汚れが取れなくなってしまいます。
専門業者ではカーペット専用の掃除機(アップライト)を使用
一般的な掃除機でも上記で説明したように適切な方法で除塵すれば、十分に汚れを取ることができます。
更に専門業者ではアップライト掃除機という先端にブラシが搭載された掃除機を使用し、カーペットの繊維を叩いて汚れを掻き出すので、目に見えない汚れまで除塵しています。
粘着式クリーナーは適切な方法で使用する
粘着式クリーナーを使うことによって繊維に絡んだ髪の毛や砂利を簡単に除去することができます。
簡単に使えるので多用しがちですが、カーペットの繊維を傷める可能性があるので注意が必要です。
強く押し当てながら使ったり、繊維が傷んでいる場所に使ってしまうとカーペットの寿命が短くなってしまいます。
基本的には掃除機にて除塵作業をおこない、粘着式クリーナーは部分的に使うことでカーペットの痛みを最小限に抑えることができます。
②シミ取り作業
カーペットの汚れを浮かす前処理剤を噴霧する前に、必ずシミ取りをおこないます。
シミを残したままポリッシャーで洗浄をおこなってもシミが取り切れなかったり、汚れが広がってしまう可能性があります。
上記で説明したようにシミが水溶性か油溶性のどちらなのかを判断して確実に除去します。
③汚れを浮かすため前処理剤を散布
PH10.0のアルカリ性前処理剤をカーペットに噴霧して汚れを浮かします。
油汚れは酸性の性質をもつ汚れなので、アルカリ性の前処理剤が汚れを分解して浮かせます。
また、動植物系の油汚れはたんぱく質を含んでいるのでアルカリ性が有効です。
④汚れの洗浄
カーペットの清掃方法は様々ありますが、当記事では代表的なふたつの方式をご紹介します。
バフィングパッド方式(ヤーンパッド・ボンネット方式)
前処理剤をカーペットに噴霧した後、ナイロン系のパッドで汚れを回収していきます。
仕上げとしてカーペットに残った洗剤を取り除くため、同じようにパッドにて回収します。
パッドの種類は様々ありますが、弊社ではマイクロファイバーパッドを使用しています。
洗剤やリンスの水分量が少量で済むので、乾燥が早く短時間で仕上げることができます。
この方式は掃除機で取れなかったほこりや汚れに対して効果的なので、日常メンテナンスに近い役割をもっています。
ポリッシャー方式(シャンプークリーニング方式)
ポリッシャーにカーペット用洗剤を入れて専用のブラシで洗浄します。
バフィングパッド方式に比べて使用する水分量が多いので、汚水を回収するエクストラクターにてカーペットに残った水分を回収しつつ、清水噴霧でリンス(すすぎ)を行います。
洗浄力が高く、土足歩行のオフィスや歩行による黒ずみ(けもの道)には効果的です。
反面、水を多く使うのでコンピューターを多く取り扱うオフィスで見られるOAフロアには不向きです。乾燥時間も長いため、オフィスがすぐに使えないなどのデメリットがあります。
⑤リンス作業
どのような方法でカーペット清掃をおこなっても、リンス作業は必須になります。
リンス作業を行わないとカーペットに洗剤が染み込んだまま乾燥して傷んでしまいます。
また、リンス作業時に残ったシミを確認した場合はすぐにシミ取りを行います。
⑥起毛作業
目立てブラシを使って、カーペットの毛を立たせる作業です。起毛作業は汚れを回収する作業ではないので、省いてしまいがちですが必ず行ってください。
カーペットの毛を立てなくても乾燥はしますが、目立てした場合と比較して時間がかかります。
それにより、悪臭が発生してしまったり、カーペットが傷みやすくなってしまったりします。
オフィスカーペット清掃の注意点
カーペット清掃において何よりも大事なのは適切な清掃方法を選ぶことです。
間違った方法で清掃を行ってしまうとカーペットを傷めるだけでなく、ハウスダストなどの衛生面での問題を悪化させかねます。
オフィスカーペットを清掃する前に正しい知識を知り、清掃を行うカーペットがどの様な状態なのかを判断しましょう。
以下の記事ではカーペットの繊維や清掃方法について詳しく紹介していますのでご参照ください。
定期的なカーペットの清掃を専門業者に任せる
この記事では自分たちでできるカーペットの清掃方法についてもご紹介しましたが、広範囲のカーペットを定期的に清掃するのはかなり大変です。
土足での出入りが多かったり、お客様が使用するスペースでは特に清掃頻度は高くなり、カーペットの美観を保つのは難しくなります。
その場合は専門の業者にカーペットのメンテナンスを依頼したほうが、きれいに保つことができて、オフィスでの生産性も向上します。
また、シミ取りのような難しい作業も、専門の業者が正しい知識で作業を行うので安全かつ効率的です。
下の記事では清掃業者の選び方についてご紹介していますのでご参照ください。
東葉アメニティではカーペット清掃の実績が多くあり、経験と実績を踏まえてお客様の悩みを解決させていただいております。
「シミが取れない」「カーペットが黒ずんできた」など気になることがあればお気軽にご相談ください!